東京点描
持病の薬を貰いに、二箇月に一度程、東京のとある病院に通っている。
この病院は幼稚園時代からの付き合いなので、かれこれ四十五年以上になるだろうか。いまは主治医も建物も代替わりして、初診時の面影は全く無くなってしまった。
最寄り駅は新御茶ノ水なので、いつも東京メトロ千代田線を使う。当たり前であるが、東京の地下鉄は本数も編成長も、仙台のそれとは規模が違う。千代田線は堂々の十両編成。ラッシュ時はぎゅうぎゅうになるほど込み合うのだが、ピークを過ぎれば、あの喧騒はどこへやらといった穏やかな時間が流れる。
東京通いにはマイカーか高速バスを使う。新幹線は早くて楽だが、東京まで一万円以上掛かるのが痛い。その点、マイカーやバスなら片道数千円で済む。
高速バスといえば、新宿に新しいバスターミナル、その名も「バスタ新宿」が出来たのが、最近の話題だろうか。バスタ新宿を拠点に、各地に向けて次々と高速バスが発車していくさまは、眺めていても飽きないものがある。鉄道でいえば、かつての上野駅の風景に似ているのかもしれない。